衣笠エリア風向風速応答システム

2002年2月15日 
愛称は「衣風」に決まりました
2001年春から作っていた「衣笠エリア風向風速応答システム」が完成し、12月から運用しています。
信頼性の確認のため一般公開はまだ控えていますが、クラブ員には会報で連絡済みです。
協力してくれた皆さん、ありがとうございました。

運用状況
平日も含めて平均25件/日のアクセス実績となっています。
故障もありましたが調べてるうちに直ってしまい、原因がはっきりしないので様子を見ています。

設置の様子(2001/12/1)

前の週に数人で岩の上にポールを建てて、周囲の森より高くなるようにしました。
重量物も多くて運び上げるのもなかなか大変でした。

設置は事故のないように気を付けながら進めて、無事に完了しました。

導入の経緯
 衣笠エリアはリッジなので風は強めの時が良いのですが、テイクオフで良いと思って出たら強かったという時も良くあり、強風で後ろへ飛ばされる人も時々居ました。PGでは飛べるか否かの判断がつき難い時がかなりありました。
 また逆に、用心しすぎて飛び始めたらすぐに風が落ちてしまった。という事も良くあり、安全フライトやチャンスを生かすため、2001年の総会で風向風速計の導入が決定されました。
 使いやすくて役に立つシステムとするため、協力してくれる人を募り色々な条件を検討してきました。
アナウンスはやっぱり日本語
遠くからでもテイクオフでも聞きたい
風速の分解能はなるべく細かく
最大風速が上空の風に近い
高塚、五井山にも導入できるシステムで
 というのが主な意見でした。
 外国製も含め色々な製品を検討した結果、
特定省電力無線では届く範囲が限られる、アマチュア無線は電波法違反になる
基地局を使うシステムは他のエリアでは導入できない
アナウンスを充実させる為の変更は既製品では難しい
 ということで、入手できる物では上記の条件を満たすのは難しい事が解りました。
調べた結果、自分でも作れそうだったので主用部分は自作して導入する事になりました。
 設置場所も近くの山を含め検討しましたが、許可の事などからテイクオフ裏の山頂にしました。

システムの解説
風速計から5分ごとに風向、最大風速、平均風速などの情報をもらっています。
音声は数字、単位など100個以上の短く切った言葉を組み立てて送り出しています。
電源の充電には太陽電池を利用しており、夜間はシステムを停止しています。


苦労したこと
 風速計はアメリカから買ったのですが郵送してもらったら、なかなか着かず待たされました。
アメリカの一部の州は郵便事情が悪いらしく、宅配便にしたほうが良かったようです。
 マイコンのソフト(ファームウェア)を作るのは、やっぱり時間がかかりました。
 H8は初めてだったので思わぬところのミスに気がつくまで時間がかかったり、いろいろやったけど結局、見送った機能(内部データの記憶、表示)もあります。
 携帯電話の電源を最初は外部から供給しようとしたんですが、通話時は消費電力の変動が激しいようでそれがアナウンス音の背後にバズ音として入ってしまい聞き取りにくくなっていました。
 バッテリ駆動で時々充電させることにしたのですが、自分の持ってた携帯と条件が違う(厳しい)ようで試行錯誤で色々やって対応しました。
 組み上げてから電力を測ってみたら予想より多く、色々調べてICを変更したり各ユニットへの電圧を変更したりとmA単位で節電して何とかなりました。
 でも、アナウンスの録音や音声ファイルの細分化、柱の許可、設置などで多くの人に協力していただき、とても助かりました。

参考にさせてもらいました
システム イクスの風情報システム
WindTalker日本語訳
WeatherVox、 
風向風速計 Peet Bros.
Davis社国内販売元
音声合成 ボイスナビ
ラテークシステム
太陽電池 電菱
ナチュラルスカイ

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