IC電流帰還アンプの製作 S.Yoshikawa

自作のオーディオアンプです。

LM384ステレオ電流帰還アンプ 

ACアダプタの様な片電源で使える、数Wの小型ICアンプを作ってみました。

ICは色々検討した結果、LM380ピン互換で上位版のLM384Nを採用。
LM384はLM380に対し、出力、歪率、周波数特性の全てが改良されています。

これにLM380非革命アンプと同じ手法でNFBを掛けさらなる特性の向上を図ってみました。
さらに山本式電流帰還アンプを参考に、スピーカーの電流帰還回路も入れてみました。

電流帰還アンプはスピーカーのインピーダンスが高い時は増幅率を上げることにより、
スピーカーのボイスコイルに流れる電流を一定に近く補正するという仕組みです。
音の立ち上がりや低域の改善、スピーカーケーブルの影響軽減などの効果があります。


LM384アンプB面 LM384アンプA面

LM384アンプ外観 基板はモノラルx2の構成で、両面スルーホール基板です。
大きさ:約66x36x26mm
コンデンサなどはB面に着けて、ICより低い抵抗だけA面にしています。
ICを押し付けるように基板をアルミケースに固定して、そのまま放熱も兼ねてます。

出力ピンは電源電圧の半分の電圧になるので電解コンの耐圧は16Vです。
R3は仕様書の例では2.7Ωですが、音質への懸念があったので10Ωにしました。
発振防止としてはC4も付けてるし大丈夫みたいです。

実験中に間違って電源を逆接続したら、あっという間にICが壊れました。注意!

LM384アンプ回路図

電源はパソコン用のACアダプタ(IBM/Panasonic)が2.5mmDCジャックに合ったので使用。
スイッチングノイズも小さそうだったのでノイズフィルターのコイルは不要かも。
オーディオプレーヤー直結で手持ちのケースに組み立てました。


THD歪率

歪率を測ってみました、NFB量を変えると値も変化した。
LM384はICが良くなってるので、LM380非革命アンプより少ないNFB量で近い値になった様です。
(電流帰還なしR5=0で測定、機器の都合)
周波数特性も十分に伸びていました。

電流帰還の副作用で、電源ハムを少し拾いやすくなる感じもしました。
入力線や引き回しに気を付けた方が良いみたい。
あと、電源On/Off時にポツ音がでます。片電源なので原理的な事かと。

これに激安だった5.7cmフルレンジ(F02406HO,背面開放型)を繋いで
鳴らしてみると、値段不相応な良い音が出てきました。
ハリがあり特にボーカルがいい感じです。
安売りしてたけど意外にいいスピーカーだったみたい。

電圧は16.4Vだったので出力は22V時の半分の2.5W位ですが、
部屋で聴くには十分な感じです。


F特

これを測ったら驚くほどフラットな周波数特性でした!
低域の改善とか電流帰還の効果がハッキリでていました。
(10KHzより上が落ちてるのはパソコンのマイク端子の特性)

トランス式安定化電源20Vとスイッチング電源16Vで聴き比べた。
出力は約4Wvs2.5Wとなる。20Vの方が伸びやかな音になった。
安定化電源は大容量コンデンサを使っている、その効果だろうか?
電流を見ると0.1A(平均)も流れていない。
AB級アンプでは電流容量はピークの25%位で良いと言うのも納得。

電流が思ったより少なかったので、トランス式ACアダプターで実験。
ACアダプターを殻割りし、両波整流をブリッジ整流に改造しDC20Vを得た。
電流容量は0.2A位だと思う。
安定化回路も入れずに大容量コンデンサ頼みの回路で試してみる。
電源ハムも聞こえないし、普通の音量ならクリップ感もない、大丈夫だった。


LM3886ステレオ電流帰還アンプ

LM3886アンプ

LM3886アンプの方も電流帰還に作り直してみた。

他に電源パスコンと出力側の抵抗を大きくしたり、
平型ヒートシンクを使える様にした。

入出力を分離してるので、ヒートシンクの下に基板が来たり、
裏面にケミコンを付けたりしている。
基板はなるべく小型にして、LRで78x42mm。

LM3886アンプ回路図

10F10で聞くと、100Hz以下がはっきり聞こえる様になった。
そのせいか電源ハムが少し拾いやすくなった感じはする。
よりリアルっぽい生々しい音になったと思う。


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 Copyright (C) 2016 S.Yoshikawa 2016年10月20日 転載禁止です